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2017-12-05

顧客からの信頼アップにつながる専ら物の知識

その他

自社が専ら物として扱うもの関して、「廃棄物処理委託契約をしたい」と顧客に求められたことはありませんでしょうか?こうした要望に適切に対応できると、顧客の信頼アップにつながります!専ら物の定義をしっかりと理解することが大事です。

 

そもそも専ら物とは?

ご存知の方も多くいらっしゃるとは思いますが、ここでは敢えて確認させていただきます。

「例外的に廃棄物ではなくなる物」
「専ら物を委託する場合には、もれなくマニフェストが不要」
「許可がなくても委託できる物」などなど・・・

この質問をすると、様々な回答をいただきます。これらは完全に間違いとは言えませんが、正解とも言い難い、微妙な勘違いを含んだ表現なのです。

極力、誤解の無いような表現をすると、『専ら物とは廃棄物であっても、専ら再生利用(リサイクル)の目的となる古紙、くず鉄、空き瓶類、古繊維』を言います。また、収集運搬のための許可が必要なく、マニフェストの発行も不要です。

 
これらの4品目には、昔から収集運搬を生業としている小規模な事業者が多く、厳しい廃掃法を適用してしまうと、既存のリサイクルルートが機能しなくなってしまう恐れがありました。こうした小規模な事業者に対する配慮が必要なことから、一部の規制を緩和することになったと言われています。
 

専ら物によくある4つの誤解

専ら物は誤解されることが多く、そのパターンは大きく4つに分かれます。

誤解①
専ら物は廃棄物ではない
廃棄物の中でも特例が認められている物

専ら物は条件を満たせば、一部の規制が免除される廃棄物です。もちろん、廃棄物であることは変わらないので、全ての規制が免除されるわけではありません。廃棄物でなくなるのは、有価物として価値が認められた時です。 専ら物≠有価物であることをお忘れなく!

 
誤解②
対象4品目であれば、専ら物
対象物と排出先の条件が合致した場合に、専ら物

専ら物は、専ら再生利用を行っているリサイクル業者に対する配慮が根本ですから、品目さえ合っていればどこに出しても同じということではありません。
リサイクルではない方法で処分をした場合、それは「専ら再生利用を行っているリサイクル業者」とは言えないため対象外となります。空き瓶を埋立て処分場に委託をして「専ら物だからマニフェストは要らない」と考えていると、法律違反になってしまいます。

 
誤解③
専ら物は、許可・契約書・マニフェストが不要
専ら物は、許可・マニフェストが不要

誤解①と少し似ていますが、専ら物となると「難しい書類は全て必要ない」と考えてしまう方もいます。免除されるのは委託先の許可とマニフェストのみなので、契約書は必要となります。契約書を交わしていなければ、もちろん委託基準違反となって罰せられる可能性があります。

 
誤解④
マニフェストが無いので、廃棄物を渡すだけで終わり
処理が確実に終わっているか、マニフェスト以外の確認が必要

マニフェストが無いと、運搬終了報告や処分終了報告がありませんので、渡して終わりになってしまうことがほとんどです。しかし、排出事業者責任の考えから、最終処分まで行われたことを確認しなければいけないという点は専ら物であっても変わりません。リサイクル証明等を求める排出事業者がいるのもこのためです。

 
 
実はこの専ら物の誤解…行政も同様に解釈していることが多いのも事実です。しかし、今は廃掃法とその取り締まりが厳しくなっていることから、コンプライアンス意識の高い排出事業者は、より厳密に対応してくれる引き取り先を望む傾向にあります。

全ての顧客に厳密に対応をしていくのは負担が大きいかもしれませんが、顧客が求める場合には、しっかりと対応をしていくことで信頼がアップし、「他ではここまでの対応はしてくれない」と継続的に取引ができる可能性もあります。
御社の引き出しの一つとして備えるはいかがでしょうか?



執筆者

長谷川 優子

お客様への情報のご案内を担当。廃掃法等、難しい法解釈も廃棄物処理業者様・再生資源事業者様の観点から分かりやすくお伝えすることを大事にしています。
お客様が抱えられている日々の悩みや課題等を、少しでも解決&サポートできるよう努めてまいります!

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