COLUMN
コラム
廃掃法をわかりやすくまとめたり、廃棄物処理業界のDX化の事例をお伝えしています。
廃棄物処理会社様に向けたお役立ちコラムです。
データから見る新型コロナウイルスの産廃業界への影響
現在、新型コロナウイルスが経済にも大きな影響をもたらしています。こういった外的要因に左右されることは致し方ないことですが、売上の低下を少しでも食い止めるべく、小さくても出来ることはあると思います!
今回は些細な事ですが、企業活動に付加価値を生み出し顧客を囲い込むためのプラスアルファの観点をお届けします。
より激しくなる価格競争
この産廃業界は、業界自体が成熟期に入っているため、サービスの差別化が困難になりつつあります。そのため、現在は「処理金額を他社よりも1円でも安く」というように価格の叩き合いが起こっています。そんな状況下で予想だにしていなかったコロナの襲来!経営に影響が出ている企業も少なくありません。
実際にコロナの影響によりマイナスの影響が出ている、今後出る可能性ありと回答した廃棄物処理業者は94%にも及びます。((公社)全国産業資源循環連合会 インターネット調査より)
また以下のデータより、回答数409社のうち83%が、「売上・受注不振」に影響があると予想しており、「マスク・防護服等の不足」31%、「資金繰り」25%、「雇用維持」20%と続いています。
排出事業者側も廃棄物の処理コスト削減に努める先が多く、価格競争がさらに激化し、売上の減少につながることも出てくるのではないでしょうか?
お客様が見ているのは「価格」ではない?
ただ、お客様が実際に企業選定を行う際に判断基準になっているのは下記のグラフにあるように意外にも「価格」よりも「費用対効果」です。
例えば、A社とB社では、価格はA社の方が安いが、B社はいつ連絡をしても丁寧に答えてくれる、レスポンスが早い等、お客様側にとって嬉しい対応がそろっていれば、そこに「費用対効果」を感じてもらうことができ、新たな受注につながったり、既存顧客の囲い込みが可能になったりするというわけです。
もちろん、経済不況の状況によってはお客様から価格交渉を受けることもありますが、日頃、費用対効果を感じてもらえていれば、即解約や強引な値下げ要請も防げるのではないでしょうか?
廃棄物処理業界の「付加価値」とは?
排出事業者が価格以外で付加価値と感じているものは何でしょうか?
同じ処理業者といっても企業様ごとに強みは異なると思います。下図は一般的なものなのですが、是非、参考にしてみてください。
些細なことが、意外と顧客の重要な判断基準になっています。
今回のような予想できない事態に陥ったときにこそ、「価格」ではなく「費用対効果」に納得感を感じてもらえる、そんな自社ならではの付加価値とは何なのか一度考えてみてはいかがでしょうか。
イーテラスでは、クラウドシステム「クラウダス」を通じて回収依頼にかかる手間や時間を軽減するサポートを行っております。排出事業者様からも「回収依頼が楽になった!」「履歴に残るので何度も確認を入れなくてもよくなった!」というお声をよく頂いております。
「付加価値」という観点で、こちらもぜひ参考にしてみてください。
執筆者
安井 智哉
廃棄物処理会社へ出向し実務経験を積む。現場で得た知識や経験をもとに、お客様の課題に真摯に向き合い最適な提案をおこなうコンサルタントを目指す。
また、静脈産業・廃棄物処理業界の”現場”が抱える課題に着目し、ITシステム等の様々なツールを活用したサービスの開発に努める。