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COLUMN

コラム

廃掃法をわかりやすくまとめたり、廃棄物処理業界のDX化の事例をお伝えしています。
廃棄物処理会社様に向けたお役立ちコラムです。

管理者向け 2024.10.17

「廃棄物混じりの土」に潜むリスクとは?

購入した土地や売却した土地から、廃棄物が混ざった土が発見されたというニュースを耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「廃棄物混じりの土」について、法律上で明確な定義は存在していませんが、「産廃土」「廃棄物混じり土」「ごみ混じりの土砂」など、報道機関によってさまざまな呼び方がされています。

この「廃棄物混じりの土」は、誰でも遭遇する可能性があり、処理現場や土地の売買の際に特に注意が必要です。万が一、廃棄物混じりの土に遭遇した場合の対応やリスクについて解説します。

“廃棄物混じり土“の埋め戻しは不法投棄!

廃棄物混じりの土は、通常の廃棄物と比べて分別が難しいため、その処理には莫大な費用がかかるリスクがあります。もし、建設工事や解体工事の現場で運悪く廃棄物混じりの土に遭遇したら、どのように対応すべきでしょうか?

掘り返してしまった後「元々埋まっていたものだから…」とそのまま埋め戻してしまうのは厳禁です!現行の廃棄物処理法では、不法投棄にあたります。法人には3億円以下の罰金、個人には5年以下の懲役または1000万円以下の罰金、もしくはその併科といった厳しい罰則が科される重罪です。
掘り起こされた廃棄物混じりの土は、その瞬間から廃棄物として厳格に扱わなければならず、適切な処理を怠ると重大な罰則が課せられるため、注意が必要です。

責任の所在は?

廃棄物混じりの土は、地下に埋まっていることが多いため、その責任の所在があいまいになることがよくあります。土地を購入する際、もし廃棄物が埋まっていることが事前にわかっていれば、土地の評価額に影響を及ぼし、処理費用の負担などの交渉が必要です。

一方、土地を売却する側は、廃棄物が埋まっていることを正確に告知し、適切な対応を取らなければなりません。もし、そのことを知りながら黙って売却した場合は後々、訴訟問題に発展する可能性が非常に高くなります。
ただし、廃棄物が埋まっていること自体を売却側が知らなかったケースも多く、売却後に発覚して買主からクレームが寄せられることも考えられます。過去の賠償事例では、売却側が責任を負うケースが多い傾向にあります。

さらに困ったケースなのは、土地の所有者が短期間で頻繁に変わっているときです。「誰が埋めたか」が明確でないこともあり、当事者間で協議せざるを得ないことがあります。誰が埋めたのかを追跡できることが理想ですが、現実的には難しい場合が多いです。協議がうまくいかない場合、最終的にはこれも訴訟に発展することがあり、現状では売主側が大きな責任を負うことが一般的です。

廃棄物混じりの土には大きなリスク

廃棄物混じりの土に関連した不法投棄や土地売却の事件が報道されると、土地を売却する側であれば、企業の社会的信用を大きく失うリスクがあります。また、購入する側であれば、その土地を利用した事業計画等もストップしてしまい、経営に大きな影響を与えます。

このようなリスクを避けるためにも、廃棄物混じりの土に遭遇した場合は迅速かつ適切に対応し、自社にとって最善の対策を講じることが求められます。

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