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廃掃法をわかりやすくまとめたり、廃棄物処理業界のDX化の事例をお伝えしています。
廃棄物処理会社様に向けたお役立ちコラムです。

DX推進 2026.07.30

産廃業界の事務作業、どこから自動化すべき? 失敗しない「自動化の始め方」

人手不足が続くなか、産廃業界では「事務作業を自動化して、現場の負担を減らしたい」と考える企業が増えています。一方で「自動化したいが、何から手をつければいいか分からない」という声も少なくありません。

自動化で大切なのは、最初から全部を変えようとしないことです。実は、自動化に向く業務には共通する特徴があります。本記事では、産廃業界の事務作業を例に、自動化の入口を見極めるための判断軸を整理します。

そもそも「自動化」とは何を指すのか

自動化と聞くと、基幹システムの入れ替えや大がかりなAI導入をイメージする方もいます。しかし、ここでいう自動化は、そうした大規模な仕組みの刷新だけを指すものではありません。

紙やExcelの情報を転記する作業、決まった形式のデータを入力する作業、毎月同じ手順で行う集計作業などを、人の手作業だけに頼らず進められるようにすることも、立派な自動化のひとつです。大規模なDXでなくても、日々の面倒な事務作業から始められる、という点をまず押さえておきましょう。

なぜ「どこから始めるか」でつまずくのか

自動化に踏み出そうとする会社の多くが、最初の一歩でつまずきます。その原因は、大きく2つのパターンに分かれます。

ひとつは、最初から全部を自動化しようとして、稟議が止まるパターンです。「あれもこれも」と対象業務を広げるほど、見積り額は膨らみ、導入判断も慎重になります。結果として、検討だけで時間が過ぎてしまいます。

もうひとつは、効果が見えにくい業務から始めて、成果を実感できずに止まってしまうパターンです。せっかく自動化しても「本当に楽になったのか分からない」となると、社内の熱が冷めてしまいます。

【ポイント①】
自動化は「全部やる」ではなく「どこから始めるか」で決まります。効果が見えやすい業務を最初の一歩に選ぶことが、成功への近道です。

自動化しやすい業務を見極める3つの基準

では、どの業務から始めれば良いのでしょうか。自動化に向いている業務には、共通する特徴があります。次の3つの基準で、自社の業務を見直してみてください。

見極めの基準 なぜ自動化に向くか
繰り返しが多い定型業務 毎日・毎週など決まった手順で繰り返す作業ほど、自動化の効果が積み上がりやすい
②特定の人しかできない業務 属人化した作業は、担当者の急な休みや退職で業務が止まるリスクを抱えている
③効果が数字で見えやすい業務 削減時間や件数が測りやすい業務から始めると、社内の合意形成がしやすい

この3つの基準に多く当てはまる業務ほど、自動化の効果を実感しやすく、次のステップへの足がかりになります。特に、①繰り返しが多い、かつ③効果が数字で見えやすい業務は、最初の一歩として理想的です。

ただし、②の属人化した業務は、いきなり自動化するのではなく、まず手順を見える化することが大切です。担当者の頭の中にしかない判断や例外処理を整理してから、自動化できる部分を切り出します。標準化を先に済ませることで、自動化がスムーズに進みます。

産廃業界で「入口」になりやすい業務

3つの基準を産廃業界の実務に当てはめると、自動化の入口になりやすい業務が見えてきます。代表的なものを挙げると次の通りです。

紙マニフェストの基幹システムへの入力

紙のマニフェストを基幹システムへ手入力する作業は、会社によっては毎日まとまった時間を要します。繰り返しが多く、担当者が固定されがちで、削減時間の測定も容易なため、3つの基準を満たしやすい代表的な業務です。

なお、弊社が提供する『時短★ヒーロー』では、環境将軍・産廃ライフ・RAS・Mr.ダストなど、産廃業界で使われる基幹システムとの連携実績があります。

※ 連携可否は、ご利用中のシステム環境・契約内容・運用状況により個別確認となります。

Excelでの集計・照合作業

受入量の集計や、帳簿と実績の照合をExcelを利用して手作業で行っているケースも少なくありません。関数やコピー&ペーストを繰り返す作業は、自動化との相性が良い領域です。

紙の帳簿管理と返送管理の二重入力

マニフェスト業務では、紙の帳簿管理と返送管理が二重入力になっており、帳簿ごとに情報がバラバラで共有できていない、という課題もよく聞かれます。こうした二重入力の解消は、ミスの削減と情報共有の両面で効果があります。

例えば、他社の支援事例では、1日あたり約80枚のマニフェスト入力作業が約160分から43分へ短縮されたケースがあります。作業時間にすると約73%の削減です。また、丸1日(約8時間)かかっていたExcel入力業務が約2時間に短縮された事例もあります。

ただし、こうした効果は、帳票の状態や入力ルール、使用しているシステム、業務量などによって変わります。自社で検討する際は、まず現在の作業時間と件数を把握することが大切です

※いずれも他社実績であり、成果を保証するものではありません。

最初に避けた方が良い業務

自動化に向く業務がある一方で、最初の対象には向かない業務もあります。ここを見誤ると、かえって手間が増えてしまいます。

担当者ごとに判断が大きく分かれる業務、例外処理が多すぎる業務、元データの形式が毎回大きく変わる業務は、最初の自動化対象としては向かない場合があります。こうした業務は、まずルールや帳票の整理を行い、自動化できる部分を切り出すことが先になります。

「自動化しやすい業務から始め、難しい業務は準備を整えてから」という順序を意識すると、失敗が減ります。

小さく始めて、広げる

自動化しやすい業務が見えてきたら、次に大切なのは「小さく始める」ことです。

前述の通り、最初から全業務を対象にすると稟議が止まりがちです。そこでおすすめしたいのが、効果が見えやすい業務に絞って最初の一歩を踏み出し、成果を確認してから対象を広げていく進め方です。

例えば、まずはExcelの自動転記や基幹システムへの定型データ投入など、効果が数字で見えやすく、見積りも安定しやすい業務から始めます。その効果を社内で共有できれば、次の業務への展開もスムーズです。会計システム連携や外部システムとの連携など、要件が固まりきらない領域は、後のフェーズに切り分けて進めるのが現実的です。

【ポイント②】
「効果が見えやすい業務から小さく始め、成果を確認して広げる」。この進め方が、稟議のハードルを下げ、自動化を定着させる鍵になります。

自社の業務を書き出してみる

自動化を検討するなら、まず自社の業務を棚卸しすることから始まります。次の4つを書き出してみてください。
 

・毎日または毎週発生している事務作業

・担当者が固定されている作業

・1回あたり、または1日あたりの作業時間

・入力ミスや確認漏れ、二重入力が起きやすい作業

この4つが多く重なる業務ほど、自動化の効果が出やすく、最初の一歩に向いています。紙に書き出すだけでも、自社のどこに負担が集中しているかが見えてきます。

ツールを選ぶときの視点

自動化のツールにはさまざまな種類があります。産廃業界の現場に合うかどうかを見極めるには、次の4つの視点が役立ちます。
 

・初期費用と月額のバランス(初期投資が大きすぎると、小さく始めにくい)

・導入にかかる工数(自動化の設定を自社で作り込む必要があるか、任せられるか)

・業務規模との相性(大規模業務でないと効果が出ないツールは、一部業務からの着手に向かない)

・既存の基幹システム、帳票運用との相性(今の業務を大きく変えずに始められるか)

産廃業界では、長年使っている基幹システムや、紙の伝票を前提とした運用が残っていることもあります。現場の運用を大きく変えるツールは定着しにくいため、今の業務を前提に、どこまで自動化できるかという視点が特に重要になります。自社の業務フローや基幹システムに対応できるかを、導入前に確認しておきましょう。

自動化しても「確認」は残る

最後に、産廃業界ならではの注意点を挙げます。自動化は、人の確認を不要にするものではありません。

マニフェストや帳簿など、法令実務に関わる情報は、入力・転記の手間を減らしつつ、最終確認のポイントを残しておくことが重要です。「手作業を減らす」ことと「確認をなくす」ことは別物です。自動化で生まれた時間を、本来注力すべき確認や判断に振り向ける、という考え方が、産廃業界では特に大切になります。

まとめ

【ポイント③】
自動化の成否は「全部やるか」ではなく「どこから始めるか」で決まります。3つの基準で自社の業務を見極め、効果が見えやすい業務から小さく始めることが、失敗しない自動化の第一歩です。

・ここでいう自動化は、大規模なシステム刷新だけでなく、転記・入力・集計などの手作業削減も含む

・見極めの基準は、①繰り返しが多い ②属人化している ③効果が数字で見えやすい の3つ

・産廃業界では、紙マニフェスト入力・Excel照合・二重入力が入口になりやすい

・判断が分かれる業務や例外が多い業務は、準備を整えてから着手する

・小さく始めて成果を確認し、段階的に広げることで、稟議のハードルも下がる

・マニフェストや帳簿など法令実務に関わる情報は、最終確認のポイントを残す

イーテラスでは、産廃業界に特化した業務自動化のクラウドサービス「時短★ヒーロー」を通じて、自動化の入口となる業務の洗い出しから対応しています。業界の業務フローに詳しい担当者が、自社に合った自動化の進め方を一緒に整理します。

 

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※ 本コラムに記載の事例・数値は他社における実績であり、個別のお客様における成果を保証するものではありません。効果は業務内容・帳票の状態・使用システム等により異なります。
※ 記載の製品名・サービス名は、各社の商標または登録商標です。

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