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コラム
廃掃法をわかりやすくまとめたり、廃棄物処理業界のDX化の事例をお伝えしています。
廃棄物処理会社様に向けたお役立ちコラムです。
自動化を進めたいのに、社内で話が進まない。産廃事業者は、どの業務から提案すべき?
前回は「どの業務から自動化に手をつけるか」という入口の見極め方を扱いました。今回はその次の段階、社内で話を前に進める方法を取り上げます。
自動化すべき業務はもう見えている。それなのに、いざ社内に持ちかけると「本当に効果が出るのか」「費用に見合うのか」と言われ、話がそこで止まってしまう——。産廃の現場でよく耳にする悩みです。今回は、この「社内で止まる」壁を越えるための、現実的な進め方をご紹介します。今回の記事だけでも、次に自社で何をすれば良いかがはっきりするはずです。
「やることは見えている」のに、なぜ社内で止まるのか
前回の記事を参考に、毎日繰り返している定型作業を書き出し、優先順位をつけるところまで進めた方も多いかもしれません。ところが、そこから先——実際に自動化を導入しようと社内で話を進める段階になると、急にブレーキがかかることがあります。
たとえば、こんな場面です。
・自動化したい業務は決まったが、決裁者から『いくらかかって、どれだけ効果があるのか』と聞かれ、答えに詰まった
・まとめて全部お願いしようとしたら、見積もりが思ったより大きくなり、稟議に出しづらくなった
・『うまくいかなかったらどうする』と言われると、こちらも確実だと言い切れず、話が流れてしまう
これらは、担当者の熱意や説明力の問題ではありません。多くの場合、原因は「進め方」そのものにあります。
話が止まる、3つの原因
原因1:やりたいことを「全部まとめて」提案してしまう
自動化したい業務が複数あると「どうせなら一度にまとめてお願いしたい」と考えるのは自然なことです。しかし、業務をまとめるほど見積もりの金額は大きくなり、決裁のハードルも上がります。金額が大きくなれば承認する側は当然、より慎重になります。結果として「もう少し様子を見よう」と保留され、話が止まってしまうのです。
原因2:効果が「読みにくい」業務まで一緒に入れてしまう
自動化したい業務のなかには、効果がはっきり見えるものと、やってみないと分からないものが混ざっています。特に、社外のシステムとの連携や社内の運用ルールの見直しが必要な業務は、導入前に効果や工数を正確に読むのが難しい領域です。こうした「読みにくい業務」を最初の提案に混ぜてしまうと、提案全体が「よく分からないもの」に見えてしまい、承認が下りにくくなります。
原因3:「確実な成果」を約束できず、話が止まる
承認する側は「本当に効果が出るのか」を知りたがります。しかし、業務の状況は会社ごとに違うため、導入前に「必ずこれだけ削減できます」と言い切れるものではありません。言い切れないまま押し切ろうとすると、かえって不信感につながります。ここで必要なのは、成果を約束することではなく「まず小さく試して、効果を数字で確かめてから広げる」という進め方に切り替えることです。
解決策:「全部まとめて」ではなく、段階に分けて進める
この壁を越える現実的な方法が、自動化を段階(フェーズ)に分けて進めることです。最初から全部を導入しようとせず「効果が見えやすい業務」だけを先に切り出し、そこから始めます。
フェーズ1:効果が見えやすい業務に絞って、先に決裁を取る
まず、Excelへの自動転記や、基幹システムへの定型データの投入など、効果が数字で見えやすく、工数の見積もりも比較的安定している業務に絞ります。この範囲であれば費用規模を抑えやすく、稟議に出しやすくなります。小さく始めて成果を数字で示せれば、次の提案が格段に通りやすくなります。
フェーズ2:不確定な業務は、要件が固まってから
請求書の連携やJWNET連携、会計システムとの連携など、社外システムの仕様や社内の運用設計に左右される業務は、あえて後回しにします。要件が固まってからあらためて見積もる。こうして効果が「読みにくいもの」を最初の提案から切り離すことで、フェーズ1の話がすっきりと通りやすくなります。
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フェーズ1(先に決裁を取る範囲) |
フェーズ2(要件が固まってから) |
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効果が見えやすく、工数の見積もりも比較的安定する定型業務 |
外部システムの仕様や社内の運用設計に左右される、不確定要素が大きい業務 |
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例:Excelへの自動転記、基幹システムへの定型データ投入、PDFのダウンロード など |
例:請求書連携、JWNET連携、会計システム連携 など |
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費用・期間を抑えて始めやすく、成果を数字で見せやすい |
要件が固まった時点で、あらためて見積もる |
「全部入りの提案で稟議が止まる」を避ける
自動化したい業務をすべて一度に提案すると、金額が膨らみ、不確定な要素も混ざって、承認が止まりがちです。効果が見えやすい範囲を先に切り出し、小さく始めて成果を見せる。この順番が、社内で話を前に進める近道になります。
小さく始められる仕組みが、段階的な進め方を後押しする
この「小さく始めて段階的に広げる」という進め方は、使うサービスの仕組みによって、やりやすさが大きく変わります。
産廃業界に特化した業務自動化のクラウドサービス『時短★ヒーロー®︎』は、業務の一部からでも導入できる仕組みになっています。会社の規模や業務量に応じて対象範囲を絞り、まず一つの業務から自動化を始められます。だからこそ、フェーズ1を小さく切り出して先に成果を見せる、という進め方と相性が良いのです。
参考までに他社での実績としては、1日あたり約80枚のマニフェスト入力作業が約73%削減された例や、丸1日(約8時間)かかっていたExcel入力業務が約2時間に短縮された例があります。いずれも他社での実績であり、成果はお客様の環境や業務内容によって異なりますが「一つの業務に絞って自動化する」だけでも、これだけの変化が生まれることがあります。
※ 記載の事例・数値は他社における実績であり、個別のお客様における成果を保証するものではありません。効果は業務内容・帳票の状態・使用システム等により異なります。
※ 料金・プランの詳細はお問い合わせにて個別にご案内しています。
※ 記載の製品名・サービス名は、各社の商標または登録商標です。
自社でできること
まず始めに、自社で「自動化したい」と感じている業務を書き出し、次の2つに仕分けてみてください。
☐ 効果が数字で見えやすく、工数も読みやすい業務(=フェーズ1の候補)
☐ 社外システムとの連携や社内ルールの見直しが必要で、効果が読みにくい業務(=フェーズ2に回す候補)
この仕分けができれば、「まず何から社内に提案すれば良いか」がはっきりします。フェーズ1の候補が1つでも見つかれば、それが最初の一歩です。全部を揃えてから動く必要はありません。
「この業務は、どちらに入れるべきか」「うちの基幹システムでもこの範囲から始められるか」——判断に迷ったときは、実際の画面や進め方をご覧いただけるオンラインデモで具体的にご相談いただけます。まだ仕分けができていない状態でも画面を見ながら一緒に整理できますので、フェーズ1に何を置けるかを見極めるところから始められます。
執筆者
チーフコンサルタント 安井 智哉
廃棄物処理会社へ出向し実務経験を積む。現場で得た知識や経験をもとに、お客様の課題に真摯に向き合い最適な提案をおこなうコンサルタントを目指す。また、静脈産業・廃棄物処理業界の"現場"が抱える課題に着目し、ITシステム等の様々なツールを活用したサービスの開発に努める。


