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COLUMN

コラム

廃掃法をわかりやすくまとめたり、廃棄物処理業界のDX化の事例をお伝えしています。
廃棄物処理会社様に向けたお役立ちコラムです。

ケーススタディ 2023.12.08

許可取消のリスク、個人の欠格要件まで把握していますか?

今回は、産業廃棄物収集運搬業・処分業などの許可が取り消される「欠格要件」についてご紹介します。

会社が法違反をした場合には、もちろん許可取消となってしまう可能性がありますが、皆さんそんなことをするつもりは無いですよね。

しかし、欠格要件というのは予想外の理由で該当するケースもあります。

実は日常生活においても気をつけなければならない欠格要件について、確認しておきましょう。

役員個人の罪で会社の許可が取り消しになる「欠格要件」

役員が罪を犯し禁錮刑以上に科せられると、その役員が属する法人の廃棄物処理法上の許可が必ず取り消されます。

廃棄物処理法での欠格要件は、大きく分けて2種類です。
禁錮刑以上で欠格になるものと、罰金刑以上で欠格になるもの。
法人自体に禁錮や懲役刑は科せられません。

言い換えれば個人に対してのみ適応される欠格要件と、法人に対する欠格要件があるということですね。

禁錮・懲役は必然的に、個人に対してしか適用されません。法人を投獄するなんてことは、物理的に不可能ですからね。
ということは、禁錮刑以上で欠格になる法律は、自然と個人を対象としています。
一方、罰金刑は法人に対しても科すことができます。

そのため、罰金刑で欠格になるよう法律で規定されている場合は、法人の違反を想定しているといえます(一部、刑法の傷害罪など、個人の罪ですが、より厳しく欠格要件が定められている規定もあります)。

罰金刑以上になると欠格になる主な法律は次の通り定められています。

・廃棄物処理法
・浄化槽法
・大気汚染防止法
・騒音規制法
・海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律
・水質汚濁防止法
・悪臭防止法
・振動規制法
・特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律
・ダイオキシン類対策特別措置法
・ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法

環境に関する重要法がずらりと並んでいますね。

✓ 環境関連の法律に関しては、法人が罰せられれば欠格
✓ その他の法律に関しては、役員個人が禁錮刑以上で罰せられれば欠格

欠格要件についてはざっくりと、このように把握しておくとシンプルでわかりやすいと思います。

法人に関する欠格要件は、不法投棄などの重大な違反だけに限りません。
「マニフェストの返送が遅れた」「マニフェストに誤った処分終了日を書いて返送した」などの場合でも、罰金刑は設定されているので許可取消となる可能性はゼロではないのです!

多くの場合、行政指導や事業停止命令などに留まりますが、明確なルールがあるわけではなく、管轄行政によっては軽微な違反でも厳密に厳しく取り締まることもあります。油断は禁物です。

個人の欠格要件はどこまで?

一方、個人を想定している禁錮刑以上の欠格要件は、特に法律を限定していません。
どんな罪でも、役員が禁錮刑以上になれば会社の許可が取り消しになります。

さらに、ここまで「役員」と説明してきましたが、正確には「役員等」と記載され、下記の定義があります。

役員等の範囲に、相談役、顧問等の名称に関わらず法人に対し実質的に支配力を有していると認められる者が含まれる。

広い範囲で、会社の経営判断に関わる人が対象です。
イメージしていたよりも、対象が広いことも注意しておく必要がありますね。

欠格要件を考えると、日常生活も気を抜けない…

実は、個人の運転マナーなど、日常生活が会社の業許可に結びついています。
少し極端ですが、想定されるケースを1つご紹介します。

A部長(取締役)が、車を運転していて黄色信号になったとき、余裕で渡れると思い、加速した。
そこを白バイに止められ、信号無視と言われて、違反切符を切られた。
納得できずに反則金を払わなかったところ、懲役刑になり、会社の許可は取り消された。

なぜ欠格要件になったのかを解説します。
反則金は違反に関する裁判を省略して行政処分で済ませるものなのです。
その場で反則金を払えば行政処分の扱いなので欠格要件にならないのですが、これを拒否すると裁判となり、有罪になれば懲役刑が科せられる可能性があります。
その結果…欠格要件に該当してしまったのです。

極端な例であることは承知していますが、上記に限らず、予想外の許可取り消しは現実にありえます。

都道府県などがHPで公開している行政処分情報には、「役員が道路交通法に違反したため、許可取り消し」という発表が時々掲載されています。

特に、飲酒運転や人身事故、大幅なスピード違反は、反則金の設定がないため、検挙されれば刑事罰を科せられる可能性が高いので要注意です。

お酒の席で、ついカッとなって暴力を振るってしまった…というケースでも暴行罪で欠格要件に該当してしまいます。

このように、会社で重要のポジションに就いている方は、日常生活でも気を抜けないことがわかります。

「自分は役員ではない」という方々も、無関係ではありません。
「彼はリスクがあるな」と会社に心配されてしまったら、そもそも重要なポジションには就かせられませんので、重要な評価項目の一つです。

会社の命運を左右してしまう欠格要件、他人事にせず、常日頃から意識しておきましょう。

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